コタラヒムの紹介記事

コタラヒムの紹介記事

糖尿病改善に新作用 サラシアの一種“コタラヒム”

 

サラシアの研究分野で新たな発見があった。「糖尿病改善効果で、肝臓での糖新生抑制に関与している」というもの。この物質はサラシアの一種でコタラヒム(学名・サラシアレティキュラータ)とよばれるスリランカ原産のトチノキ科のつる性植物。五月十九日の日本栄養・食糧学会(福岡)で、城西大学の任良嚇氏らが発表した。

 

実験は、コタラヒム熱水抽出液を摂取させたマウスの肝臓における糖代謝関連遺伝子の発現をRT-PCRおよびDD-L法で解析した。その結果、コタラヒム群の肝臓で糖新生の律速酵素フルクトースー1、6−ビスフォスファターゼ(FBP1)のmRNAが減少したことから、「コタラヒムによる糖尿病改善効果は、肝臓での糖新生抑制が関与している可能性が考えられる」と結論づけた。糖新生抑制は、次世代の糖尿病薬開発につながるものとして現在注目されている。それと同じタイプの効果が、コタラヒムから発見されたことになる。

 

同大学の和田政裕教授は今回の発見について、「コタラヒムは、従来のアルファーグルコシダーゼの抑制効果とは全く違った働きで糖尿病改善効果を発揮した」とその効果を強調。同時に、「このような次世代糖尿病用新薬とも通じる働きを有する物質を、生薬や健康食品では今まで見たことがない」と述べている。

 

健康産業流通新聞 (2003.6.12)

 

サプリメント思考 糖尿病にスリランカの秘樹

 

スリランカはインドと並んで、伝統医学アーユルヴィーダを継承する国だが、1万種類以上あると言われるハーブの中でも、近年、糖尿病専門医の興味を引いているものに「コタラヒムブツ」という薬木がある。

 

現在、日本国内の糖尿病患者数は、予備軍も含めると約1620万人、人口の1割強だ。健康保険から糖尿病治療に支払われる医療費は2兆円に上り、そのうち800億円は透析費用である。

 

糖尿病は、血液中の糖を回収するインスリンを分泌する膵臓が働きすぎて疲弊し、インスリンを出せなくなったり、その動きが悪くなって高血糖を引き起こす病気だ。特に東アジアの民族は欧米人に比べてインスリンの分泌能力が低いので、糖尿病を発症しやすい。そこに1970年代以降の飽食と運動不足が、今の危機的状況をもたらした。

 

対策は糖分を抑えることと、それをしっかりエネルギー代謝することだ。コタラヒムブツの含有成分である「サラシノール」や「コタラノール」には、糖質を単糖に分解する「α-グルコシターゼ」という酵素の働きを阻害する作用がある。これは、糖尿病の一般的な治療薬の作用と同様だ。

 

また、最近の研究では、肝臓での血統の上昇を抑える働き(糖新生抑制作用)があることが報告されている。薬品に比べると血糖降下作用は弱いが、副作用の心配がないので予備軍には朗報だ。加えて、エネルギー代謝を助けるにはビタミンB群も有用。ただし、糖尿病の治療薬を服用している場合は、コタラヒムブツとの併用で血糖値を下げすぎる危険もあるので要注意。

 

2008年3月31日 日経ビジネス


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